はシュールなDestiny
五日前に死んだはずの男からメッセージが届いた。 彼は積年の恨みを晴らすべく、これまで「謎」とされていた麻薬組織の情報をメモリにまとめ、とあるICPOの警官に預けたと言う。 慌てた組織はメモリを求めてICPOの総裁を襲い、家探しをするなどという暴挙に出る。 危険を感じたICPOの特別捜査官マーカスは二十歳の愛娘バジルを保護するべく、被害の集中するロンドンからパリへ呼び寄せることに。 ところがこの娘、警部が大事に育て過ぎたせいで凄い世間知らずなのだ。 パリに着くや否や泥棒に荷物を盗まれて駅を飛び出し、あっという間に迷子に。 挙句、よりにもよって「世界で最も危険な男」と名高い殺し屋紳士に捕まって(?)しまったのだった……!
Paris is always
a good idea.
バジル・ハート
20歳になったばかりのハート家の末娘。夢見がちな作家志望。 父のマーカスに大事に育てられ過ぎて(虫が付くと恐れられてほとんど外へ出してもらえず)すっかり世間知らずになってしまった。良く言えば人を疑うことを知らない。悪く言えばカモ。 初めての一人旅ではしっかり迷子になり、挙句殺し屋に捕まった。そしてドレスや靴や美味しいご飯といった、後で凄く高くつきそうなプレゼントを貰った。
リンド・ハート
ハート家の長男。26歳。エロ漫画家。 「エロは万国共通」とはよく言ったもんだ。リンドの作品はあまりにも人気なのでなかなか休みをもらえず、出版社に監禁される形でほぼ24時間原稿を描き続けている。辛いけどジャパニーズ・ビューティーな編集長が大好きなので頑張っている。ロイズと同じく変なファン達がいて、彼らから「神」と崇められている。 お人好しで気が弱く、ちょっとチャランポランなので、厳格なマーカスが苦手。ロイズとは「喧嘩するほど仲が良い」。バジルのことはめっちゃ可愛がっているし色々と心配している。口癖は……やめておこう。
レナード・クロー
ナイフ捌きは絶品。狙撃もお手のもの。向かう所敵なしの殺し屋さん。 ICPOのブラックリストのトップを凄艶な笑みで飾っている。 業界では「お金に厳しいけど約束は守る男」として有名。 モンマルトルの街で偶然迷子のバジルに出会い、助けて(利用して)やることにする。長年の付き合いであるマーカス警部に恩を売れると思ったそうだ。「マルコス・アルメイダ」という偽名を使っている。
フェンネル・ディオン
20代後半。パリ市警からの派遣刑事。ジャン・アルバンの件について捜査中のマーカスの現・相棒。 若いが物怖じするところがないのでマーカスと気が合い、初日から互いの家族の話までするなどよく打ち解けた。バジルがパリに来る(自主避難をする)ことになったのは、この人の提案があったからこそ。
マーカス・ハート
CPOの特別捜査官。バジルの父。 最愛の妻フローラを10年前に亡くして以来、鬱になったり仕事中毒になったり、空回りを続けている。 そんな中、娘ロイズと息子リンドが自分には理解出来ない職についたので、「俺は子育てを失敗した!」と思った。バジルだけは絶対に道を誤らないようにしたくて必死。特にこの世の全ての男は「悪い虫」だと考え、全力でセコムっている。……のに、うっかりバジルに一人旅をさせ、レナードに出会わせてしまった。 レナードとは並々ならぬ因縁がある。本人のためにも早く檻ににぶち込んでやりたいと思っている
ジャン・アルバン
麻薬組織の情報と引き換えに身辺保護をICPOに求めていた老人。 情報漏洩を恐れた組織側の依頼により、五日前にレナードによって殺害された。しかし死後公開された動画にて、「全てを記録したメモリをとある警官に託した」と重大なメッセージを残している。
ロイズ・ハート
ハート家の長女。バジルの姉。28歳。 陰謀論系ロックバンド「ワンダーランド」のリーダー。この世の闇と真実を高らかに歌い上げる。ファンやメンバーからは「ハートのクイーン」と呼ばれている。かなり短気だが、任侠魂の持ち主。困っている人を見捨てられない。あと変な友人やファンが大勢いる。MI6の諜報員とか。 マーカスとの仲は、マーカスが思うよりギクシャクしていない。リンドとは「喧嘩するほど仲が良い」。バジルのことは目に入れても痛くないほど可愛がっている。口癖は「ロックだな」。
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