短歌集:幸運は猫に似て①
今日を輝かせる幸運の秘訣を貴方にも。
助言のような警句のような呪文のような短歌集。
1.真実の愛が欲しいと砂の文字 凪ぐ夜の海へ まだ見ぬ人へ
願いを波に託すのは一つの魔法だ。
世界を繋ぐ海は最高のメッセンジャーである。託されたものを何処へいつ届けるべきか知っている。
ことに、貴方が数え始めて七番目か九番目の波は他の波より大きく強く、物を頼むに良いらしい。
2.呪詛ノック ぶうんと怒り打ち振るも 哀れボールは貴方の頭上
誰かを憎んで妬んで悪口を言う。意地悪をする。それは自分の未来に毒を吐くのと同じ。そもそも他人を苦しめた所で、胸が晴れる訳じゃないのだ。
野球の打撃練習(ノック)の如く放った呪詛は、ちゃんと自分に返ってくる。
その上、古くから伝わる魔女の教えには、全ての想念と行動は「三倍になって戻って来る」とある。
おっとっと、気をつけよう。三倍の苦難など味わいたくはない。同じことなら三倍の幸せの方が良い。
3.望むもの それは自ら雛形に 類は友呼ぶ急き追わずとも
優しい人に出会いたいなら自分がまず優しい人にならなければいけない。
格好良くて性能の良いギターが欲しければ、練習に励むべし。
引っ越したいなら荷物をまとめ始めること。
人や物を分子レベルにまで解体すると、最終的には「命」とも形容したいような「エネルギー」だけが残る。このエネルギーが望む物のエネルギーと一致してこそ、貴方はそれを手にすることが出来るのだ。
今一度考えてみよう。貴方の心からの願いを、日頃の行動は打ち消していないだろうか?
4.人の言う正義や悪は人のもの 神は笑って行ったり来たり
・「絶対に許せない」「おかしい」と思うことばかり世の中横行しているように見える。
・良かれと思ってしたことが、何故か裏目に出る。
そんな時、私達は神様から「視野を広げよう」というサインを受け取っているのだ。
その状況に翻弄されず、教訓を見出そう。思考を柔軟にして過ごせば、やがて「全てはこのためだったのか」と思う瞬間がやって来る。
✩「短歌集:幸運は猫に似て②」に続く
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